【南アフリカランド円今週の予想(9月1日)】

南アフリカランド円

公開日: 2025年09月02日

【南アフリカランド円今週の予想(9月1日)】
*予想レンジ:8.3円~8.5円
*今週のランド円は、押し目買いになりそうだ。南アフリカ経済は低成長だが、引き続き回復の兆しが表れている。7月の南アフリカ総合購買担当者景況指数(PMI)は50.3と前月(50.1)から上昇した。世界的な貿易政策や為替水準への懸念が残る中、輸出は低迷するものの、国内需要の改善による販売増が寄与。サービスと卸売り・小売りが拡大したほか、雇用も増加し、事業環境は好転した。第2四半期の失業率は33.2%と前期の32.9%から上昇し、世界で最高水準となった。上昇は2四半期連続。発足から1年を迎える連立政権は失業率を大幅に下げることを優先事項に据えているが、達成できていない。

南アフリカは12日、米国との間で締結を目指す貿易協定を巡り、新たな交渉案を提示すると発表した。貿易・産業・競争省によると、交渉案は5月に提示したものをたたき台にした。米国が2025年版外国貿易障壁報告書で提起した問題に実質的に対応しており、米国が南ア製品に課す30%の輸入関税の引き下げを目指すという。タウ貿易・産業・競争大臣は記者会見で、同日中に提出する方針を示した。同省はまた、報告書で指摘された衛生・植物検疫に関する問題の一部に対処したと明らかにした。これにより、鶏肉と豚肉のコンテナが米国から2週間以内に輸送されるという。南アは数カ月にわたり、米国と関税交渉を進めてきたが、トランプ米大統領が設定した交渉期限の7日までに合意に至らなかった。

第9回アフリカ開発会議(TICAD9)の関連イベントとして、企業などが出展するビジネスエキスポが20日、横浜市で開幕した。人口減で縮小する国内市場を尻目に、アフリカの経済成長と人口増が今後も続くとにらんで事業拡大を図る企業が構想を披露する場となる。TICADはアフリカの開発をテーマとする日本政府主導の国際会議で、1993年が初回。最近は3年おきに開催されている。アフリカ54カ国の人口は現時点で約15億人だが、2050年には約25億人に迫り、世界人口の4分の1を占めると予測され「最後のフロンティア」と呼ばれる。日本からの直接投資残高は昨年末時点で1兆4232億円。米国向けの約120兆円とは比較にならないが、前年から24.7%拡大しており、金融・保険分野への投資も増えている。南アフリカは、アフリカ最大の工業国であり、今後の日本からの投資が期待される。

*CFTC建玉:8月26日時点のファンドの南アランド買い・米ドル売りポジションは、+1万1200枚(前週比-500枚)。

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