公開日: 2025年09月04日
【9月3日海外市況】
*3日のニューヨーク外国為替市場では、さえない米雇用関連指標の発表をきっかけに円買い・ドル売りが優勢となり、1ドル=148円台前半で弱含んだ。148円05~15銭と、前日同時刻(148円32~42銭)比27銭の円高・ドル安。7月米雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門求人数は718万1000件。市場予想に届かず「減少トレンドがより明白になった」として、円買い・ドル売りが活発化した。この日はまた、金融政策決定会合の前後に当局者が対外発言を控える「ブラックアウト期間」(6~18日)を前に、理事や連銀総裁らの講演のほか、午後公表の全米12地区の連銀景況報告(ベージュブック)も注目されたが、いずれも目新しい内容はなく、相場は小動き。
*3日のニューヨーク株式相場は、米経済の先行き不透明感が重荷となり、3営業日続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比24.58ドル安の4万5271.23ドルで終了。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は、グーグル親会社アルファベットとアップルの大幅上昇を背景に218.10ポイント高の2万1497.73で引けた。この日発表された米雇用指標は求人数が市場予想を大幅に下回り、労働市場の弱さが意識された。トランプ米政権による相互関税の合法性や米財政を巡る懸念も根強く、ダウ平均は売りが優勢となった。
*3日のNY金塊先物相場は、米雇用関連指標の発表を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まる中、金の買いが加速し、6営業日続伸した。前日比43.30ドル(1.21%)高の1オンス=3635.50ドル。3営業日連続で史上最高値を更新した。ウォラーFRB理事は3日朝方、CNBCテレビのインタビューで、16、17日に開催される次回連邦公開市場委員会(FOMC)で、労働市場の鈍化を踏まえて「利下げを開始する必要がある」と明言。この後、米労働省が発表した7月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門求人数は前月比17万6000件減の718万1000件(前月735万7000万件)と、市場予想の737万8000件を下回った。労働市場の軟化を示唆する結果となり、次回FOMCで、0.25%の利下げに踏み切るとの観測が改めて拡大。利子の付かない金の投資妙味が高まり、相場は3600ドル台に乗せた後も、じりじりと上昇する展開となった。
金ETF984.26トン(-6.3)。
*NY白金は4日続伸。前日比42.90ドル(3.04%)高の1オンス=1455.10ドルと、7月下旬以来約1カ月半ぶりの高値となった。
パラジウムも続伸。前日比33.30ドル(2.89%)高の1186.60ドル。
*3日のNY原油先物相場は、有力産油国が追加増産を検討しているとの報を受け、反落した。前日比1.62ドル(2.47%)安の1バレル=63.97ドル。ロイター通信は3日、関係筋の話として、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国が7日に開催する会合で、今後の生産方針を巡り、さらなる増産を検討する見通しだと報じた。さらなる増産が行われれば、予定よりも1年以上前倒しで、日量165万バレル(世界需要の1.6%相当)の減産を縮小することになる。この報を受け、需給の緩みを意識した売りが優勢となった。米労働省が3日発表した7月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は、前月比17万6000件減の718万1000件と、市場予想の737万8000件を下回った。市場では、労働市場の減速が意識され、石油需要の先行き不透明感につながり、相場を圧迫した。
*シカゴトウモロコシは4日ぶり反落。米国産トウモロコシの記録的な収穫見通しが依然として相場の重しだった。前日比5.00セント(1.18%)安の1ブッシェル=418.00セント。米トウモロコシの生産高が米農務省が示した最新の高水準の見通しを下回るとの懸念が広がる中、相場はオーバーナイトの取引で一時6週間ぶりの高値を付けた。乾燥天候や病害ストレスを背景とした米中西部の一部の地域でのさえない単収報告が、このところの強気で楽観的な相場の見方を後押しした。
*シカゴ大豆は続落。米中間の通商面での緊張や米国産大豆の新穀に対する中国の需要不足が相場を圧迫した。前日比9.50セント(0.91%)安の1ブッシェル=1031.50セント。
【4日】
10:30 豪 7月 貿易収支 53.65億豪ドル
17:30 英 8月 建設業購買担当者景気指数(PMI) 44.3
18:00 EU 7月 小売売上高(前年同月比) 3.1%
18:00 南ア 4-6月期 四半期経常収支 -360億ランド
20:30 米 8月 チャレンジャー人員削減数(前年比) 139.8%
21:15 米 8月 ADP雇用統計 (前月比) 10.4万人 8.0万人
21:30 米 7月 貿易収支 -602億ドル -626億ドル
21:30 米 4-6月期 四半期非農業部門労働生産性・改定値(前期比) 2.4%
21:30 米 前週分新規失業保険申請件数 22.9万件
22:45 米 8月 サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)55.4
22:45 米 8月 総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)5.4
23:00 米 8月 ISM非製造業景況指数(総合) 50.1 50.5